近頃の店の暇さは、中々手強いな。 平日の暇さは、目を見張るものがある。 しかし、愚痴ってばかりいても埒あかないから日々頑張って生きていくしかない。 そんな今月上旬のある日。 「おれおれ光線」 「俺だよビーム」 を、目一杯放出しながら俺の店の扉を開けた男がいた。 身長 推定170cm 体重 推定100kg 年齢 推定40歳 名前総画数八画。 「一力正」(いちりきまさし) である。 三船プロ直属の三船芸術学院で二十数年前に共に学んだ男である。それ以来の事だ。 現在は、大手放送局の営業をしている。 やはり三船芸術学院の一年間というのは、今振り返ってみても強烈な一年だったと思う。 みんな燃えていた。 勿論、今もみんな燃えているだろう。 燃える形態は人それぞれだが。 兎に角リキが来た。力道山ではないが体型は近いものがある。力道山の圧縮版と言っておこう。体型は当時のままを維持している。 仕事仲間の友人K氏と共に、やってきた。 聞けば、俺がリキの事を認識できるか少し不安だったそうだ。 今思えば俺もよく第一声で 「リキか!」 と出たものだ。 奴は、このホームページを発見して俺の消息を知り店に来たとの事。 インターネットも良い仕事するじゃぁないか。凄い時代だと思う。十年前にはこんなこと考えられ無かったぞ。 リキと友人はガシガシっと食べて、ガシガシっと飲んで帰っていった。 そんな姿を見ながら俺は、 「奴は正統派だな」 などと訳の分からないところで納得していた。 しかし、奴の 「俺だ!分かるか!?分かってよ光線」 は、かなり強烈だった。 二十数年振りに会ったリキは・・・・やっぱり・・・・・・・リキだった! |