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2008年11月04日(火)・「パチンコ・ニュース3」
「日本全国4億6千万人のパチンコファンの皆様、コンニチハ。パチンコ・ニュースのお時間です。
 今日も、先日、東京都大田区蒲田駅西口近くのパチンコ屋"ビッグ・アップル”にて椅子ごと後ろに転倒して2箱分のパチンコ球を引っくり返しフロアーにぶちまけた小野さんの追跡リポートをお送りいたします。では、お願いします」

「はい、レポーターの"出世する蔵"です。え〜本日はデスね、なんと小野さんの御自宅にお邪魔して、その後の様子を語って頂く事にしました。と言う事で田園調布の小野さんの豪邸にお邪魔しております。コンニチハ小野さん・・・」
「おい、何が豪邸だよ、俺んちはブルーシートなの見れば分かるじゃネェか。ま、ブルーシートの家としてはでっかい方だけど、下手なヨイショするんじゃないよ。やっぱお前は出世しないな、何が出世する蔵なんてふざけた芸名まで付けやがって・・・」
「いや、これはのっけから手厳しい・・・恐れ入ります・・・」
「何が恐れ入りますだ、恐れるな」
「はい、かしこまりました」
「オイ今日は良い天気だなぁ」
「はい気持ち良いですね」
「・・・・でも雨が降るんじゃネェか?」
「はい、雲行き怪しいですね」
「・・・・雪になりそうだぞ」
「予報では雪になるって言ってました」
「ん!?お前中々やるな・・・・・。ホントかぁ?雪まで降るのか?」
「はい、予報では晴れ時々曇りところにより雨、一部地方では天気雪が見られるでしょうって言ってました」
「お!お前ちょっと見ないうちに、中々やるね。天気雪なんて良い事言うじゃん。勉強したな、学習してるよな?それだけいい加減な事をスラッと言えれば、おまえも中々見所あるよ、うん、勉強したんだな・・・・宜しい宜しい・・・出世するかも知れねえな・・」
「恐れ入ります・・・、色々鍛えられましたから・・・」
「ん?」
「いえ、別に。・・・・では本題に入らせていただきます。―――小野さん、あの事故のあと反響とかありました?」
「・・・・・・・」
「?・・・どうしました小野さん!いきなり涙ぐんで・・・」
「ウルサイ!・・・・バカヤロー!!」
「いかがなされました?・・・・」
「―――よくぞ・・・聞いてくれた、する蔵さんよ・・・・・。あのな・・・」
「はい」
「あのあと、暫くしてからまたあの店いったんだよ、パチンコやりに。ま、あれだけの大事故を起こしたわけだから、店員は俺の顔を覚えているわな。でも、皆何も無かったかの如く普段の仕事をしているわけだよ。クールに仕事をこなしているわけだ。決して『あ、こけた奴だ』なんて顔はしないわけだよ」
「はい、当然の態度だと思います」
「だろ。でもな・・・・・その日も幸運な事に勝利を収めて、球を集計したわけさ」
「勝利ですか、おめでとう御座います」
「・・・ウッ・・ウッ・・・ウッ・・・」
「どうしました!?小野さん。勝利したのに・・どういう事ですか」
「―――よくぞ・・・聞いてくれた、する蔵さんよ・・・・・。あのな・・・」
「さっきも、そう仰いましたが」
「ウルセーッ」
「あ痛!」
「だからお前は出世しネェって言われるんだ。こういう時は優しくしろ、バカ」
「失礼致しました、どうなされました?」
「―――よくぞ・・・聞いてくれた、する蔵さんよ・・・・・。あのな・・・」
「さっき・・」
「また殴られてぇのか」
「いえいえ、とんでも御座いません」
「―――よくぞ・・・聞いてくれた、する蔵さんよ・・・・・。あのな・・・・・当然集計が終わったあとに・・景品交換所に行ったわけだよ。――――そしたら・・・・、景品交換所には姉ちゃんが二人居たんだけどな・・・・・姉ちゃん二人が俺の顔を見た後、二人で顔を見合わせて、・・・・・ニヤって笑いやがったんだよ・・チクショウ!・・・・」
「そうですか」
「『あ、この間こけた小野だ!ケケケ』って感じでよ」
「はあ、ま、事実ですけどね」
「何!」
「あ痛!」
「マッタク、ちょっと褒めりゃ付け上がりやがって。出世しないよ、する蔵!てめぇは!!」
「すみません、・・・・これ以上のゲンコツは勘弁してください・・・」
「お前次第だ。―――で、俺な、1万発4万円分勝ってたんだけど、悔しいから・・・・」
「どうしました」
「・・・余り球1個の時くれる飴玉あるだろ」
「はい」
「あれを1万個って言ったんだよ・・・景品」
「えっ!飴を1万個ですか」
「そうだよ、悪ぃか」
「いえ、それで」
「そしたら、姉ちゃん二人がよ変身したんだよ」
「変身ですか?」
「そうだよ」
「何に変身したんですか?」
「聞いて驚くな・・・・」
「はい」
「――――南極2号だ」
「え!?南極2号!」
「そーだよ、いきなり南極2号になりやがってさ、これが本当に面白ぇ顔でサ・・・・お前に見せてやりたかったよ、ハッハッハッ・・・鯉みたいな口でパクパク空気吸ってやがるンダヨーー、ギャー八ッハッハッ。『オ、オ、オ、オお客様〜〜』なんていってたよ」
「あーーー、ここはちょっと使えないなーー・・・」
「なんだよ」
「ちょっと放送上使えないので、ナンカ他の言い方ありませんかネェ」
「なんだ、南極2号が駄目なのか?・・・・分かったよ・・・じゃぁ・・・そうだな・・・!・・オランダの妻だ」
「はぁ?なんすか、それ?」
「良く考えろ」
「・・・・はぁ」
「・・・・・・・・オランダは?」
「?・・だ・・・っ・・・ち・・ぃ・・・?」
「そうそう、妻は?」
「!!!だ、ダッチ・ワイフゥゥゥゥゥゥゥーーーーーッ!!!」
「大当たりぃ〜〜〜〜〜」
「ギャーハッハッハッハッ・・・ダッチ・ワイフゥゥゥゥゥゥゥーーーーーッ!!!」


「何。何これ?」
「回ってます」
「?」
「流れてますから・・・本番・・・」
「?・・・・!!・・・・オッホン・・・たびたび失礼致しました。只今こちらのミスで、未編集の取材映像が流れてしまいました。謹んでお詫び申し上げます。・・・・って、3度目で誠に申し訳御座いません。というか・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワザとです。ギャーハッハッハッハッ・・・ギャーハッハッハッハッ・・・ギャーハッハッハッハッ・・・」



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