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2008年08月06日(水)・「それは、やめた方がいい」
「人の不幸は楽しいですよね、マスター」

 酔ったお客様の軽口発言なので流しとけば良いのに・・・・・。
 ほっとけば良いのに・・・・・。

「いや、それは、やめた方がいい。その考えは、やめた方がいい」
と答えてしまう私。
 いちいちがっぷリ四つに組まなくても良いのに・・・・・。
 でもね、こんな会話に日本の、いや、地球の、将来が掛っているのですよ。私流に言えば。

「そうですかぁ?面白いじゃないですか」
「いや、やめといた方がいい」
「自分が困っていれば大変だけど、人が困っているのは見てて楽しいじゃないですか」
「いや、やめといた方がいい」
「そうっすかぁ〜?」
「やめといた方がいい」
「でもよくテレビ見ててもよく言うじゃないすか」
「やめといた方がいい。――――テレビなんかで、馬鹿がそういう内容の発言をして、受けたつもりになっている事があるけど、あれは間違いだ」
「僕面白いと思うんですけど・・・」
「やめといた方がいい、それは間違いだ。一緒に馬鹿になる必要は無い」
「――――」
「テレビの影響力はとてもでかいけど、テレビで言っている事が全て正しいと思うのは間違いだ。受けた事が正しいとは限らない」

 一緒のお連れさんは私サイドのようで、私が言葉を発するたびに深く相槌を打つ。

(気付けよ。あなたの人生にとって、非常に大きな問題だぞ、この会話。今なら、まだ間に合うぞ)
 俺は、お節介。

 人の痛みは、自分の痛み。
 人の不幸は、自分の不幸。
 人を傷つける事は、自分を傷つける事。


 でもね、口じゃァこんな事言ってますが、

「ざまぁ見やがれ!」

 なんてよく思うんですよ。
 私。
 未熟者。


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